公園にゴリラがいたので
本日4月1日はエイプリルフールということもあり
世の中は嘘で溢れかえっていると思います
私も今回は失笑すら起きないとびっきりの
嘘をついて記事を終わらせようと
考えていたのですが
せっかく読んでくださる方に嘘をつくのも
忍びないということで
嘘のような本当の話をしたいと思います
あんこうです。
まだブログをしていなかった頃の話です
当時一年間付き合っていた彼女に
「彼氏としてみれない」という理由で振られ
日付をみてエイプリルフールでないことを
確認したのちに「嘘だろ」と天を仰ぎ
夜空に浮かぶ夏の大三角形が目にとまると
それを真実だと受け止めることができました
それ以降の私は心の隙間を埋めるかのように
パチスロを打ち
勝っても負けても感情の起伏がしないという
とても危険な状態で毎日を過ごしていました
そんなある日、いつものようにパチンコ屋に
むかおうとしていると
公園の茂みに一匹のゴリラがひっそりと
たたずんでいました
子供の頃はよく野生のゴリラを見つけては
学校の給食で食べきれなかったバナナなどを
あげていましたが
この御時世めっきり見かけることがなくなったため
私はもの珍しさについその場で自転車から降り
ゴリラに近づいていきました
向こうがこちらに気づき目が合ったので
お互いに会釈をかわすと
しばらくの間沈黙が続きました
小学校のときによく一緒に遊んでいた
2つ年上の先輩と高校で再会したときに
違和感を持ちながら敬語で話すというような
どこかこっぱずかしい気持ちでした
この日はとても暑かったため
私は近くの自動販売機でコーラを2つ買い
1つをゴリラに渡しました
「ありがとう」とゴリラは一言だけ言い
またしばし沈黙が続きました
しかし私が「今日は暑いね」と言うと
ゴリラは少しずつ話しだすようになりました
しばらくゴリラと世間話をして
コーラも飲み終えたので
私がそろそろ行くことをゴリラに告げると
どこに行くかを尋ねられたので
パチンコ屋に行くところだったということを
言いました
ゴリラは少し寂しそうな表情浮かべながら
「そっか」とだけ言い
私にスッと手を差しのべてきます
意図を察した私も手を差し出し
「また会おうぜ」と言わんばかりの熱い握手を
ゴリラと交わしました
ゴリラの握力は推定500㎏と言われています
当然私の手は木端微塵の粉砕骨折
一瞬の出来事に私は声も出ず
その場にうずくまりました
その姿を見てゴリラは
「おれも寂しいよ、でもまたいつか」とだけ
言い残し、公園の茂みへと消えていきました
入れ代わるように一匹の猫が
のそのそとうずくまる私の方へ歩いてきました
「大丈夫か?」とでも言っているかのように
にゃーにゃーと鳴いていました
当然何を言っているのかわからないため
とりあえず何も持っていないという
ジェスチャーをし
そのまま意識を失いました
悶絶していたこともあり
日は暮れはじめていました
気がつくとそこに猫の姿はなく
代わりに魚の骨が私にそえられるように
置かれていました
それを手にとりゴミ箱に捨て
私は病院にむかいました
幸い骨折の方は医者が名医だったこともあり
ベホイミ1発で完治しました
呪文を唱えるときの声がでかすぎたため
しばらく耳鳴りがやみまりませんでしたが
それは予め看護師さんからも
言われていたことなので仕方のないことだと
思えました
あの日以降ゴリラの姿は見なくなりましたが
あのあと一体どこに行ったのだろうと
何年かたった今でも思うことがあります
街中に野生のゴリラが少なくなってきた原因は
今でも解析待ちだと言われてますが
本当はもう原因はわかっていて
私達に言えない何かがあるのではないかと
私は思っています
昔、家族旅行で高速道路を一緒に走った
あの頃みたいに
また街中で気軽にゴリラと戯れるときが
くればいいなと思う今日この頃です...
本当は大嘘こいてやりたかったのですが
こんな話しか私の引き出しにはありませんでした
嘘のような本当の話というか
ただの思い出話でしたね
スロットいけないとなるとこんなに
書くネタがないんだなということを
痛感させられました
でもまぁいい機会ではありますよね
では、、
※この物語はフィクションです