あんこうのスロットで出来れば勝ちたい

スロットの趣味打ちブログです

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ジェノサイド(下)

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前編はこちら

www.ankolkkaku.com

 

 

ワンスオンリー(後)

あんこうの勤める会社に労働組合は存在しない。故に毎年36協定を締結する際に必要な社員代表選挙を行う。これは労働者が会社側に不当な扱いを受けないための措置である。長時間残業などが主な例だ。

組合は存在しないといったが、実際には数名の者が組合を立ち上げ名乗っている。窓際の連中だ。彼らの言っていることは一理あるのが、トータル的にみた場合、それを実行してしまうと会社は倒産してしまうだろう。
今回のことが良い例だが、会社に蓄えがなければかなり苦しい状況だ。雇用助成金こそもらっているが、誰一人欠けることなく会社を存続することができているのは経営陣の手腕だと思う。

儲かっているからもっと給料をよこせ、有給は自由に消化させろ。言っていることはあんこう自身も思っていることだが、会社が潰れてしまえば元もこもない。今、目の前で起きていることだけで物事を判断してしまうのは、金のない会社の自転車操業となんら変わりないのだ。
これはパチンコスロットにも言えることで、熱い演出を外したから止めるとか、勝っているからもう少し打つといった、目の前で起きていることだけで判断していると、たちまち負け組になってしまう。あんこうの年間収支はマイナス24万。本人は遊びにしては及第点。趣味打ちだからこんなもの。楽しく打てればそれでいいと、自身が運営するブログ内でも散々言っているのだが、実際はブログを書きながらがっつり下唇を噛んでいるのである。涙目なのは痛みでなのか、悲しみからなのか、それは本人にしかわからないが、おそらく後者なのだろう。

 


1k打った時点で23回転回った。
Lv.5を外したが、ここでやめれば乱れ打ちになりかねない。回転数もボーダーこそ知らないが、おそらく打てないレベルではないだろうとあんこうは判断した。一先ず様子をみてみるが、ここで油断してはならない。試行を重ねるにつれて回転数は落ちることがあるからだ。
あんこうの通うホールでは、最初だけバカほど回ったりすることがたびたびがある。それに安心して携帯など見ていると2k目にはすぐにデモ画面になってしまう。油断はできない。常にダメだったときのこと考えておかなければならない。考えることは全てにおいて最強の武器なのだ。

 

ジャグラーでブドウを数えていると邪念が消えてよくペカるのは、羊を数えるのと同じ理屈だ。それと同様に、パチンコも回転数を数えていたらすぐに当たるのではないかと思ったあんこうは、1k1k丁寧に数えた。そして220回転を越えたところで一万円がなくなった。何も考えず、すぐに二枚目の札をいれようとしたが、ここで一度席を立ち、辺りを見回ってみることにした...

 

 

失敗は誰にでも経験がある。尾口の失敗を強いてあげるなら、仕事が休みだからといって昼間から酒を飲んだことだった...

その日あんこうは体調がすこぶる悪かった。普段なら微熱でもあれば拳を握り会社を休むが、その日はどうしても終わらせねばならない仕事があったため、体に鞭を打って出勤していた。尋常ではない悪寒に堪えながら、何とか仕事を終わらすと、終業時間まで残り15分を我慢できずに家路についた。

病院に行くと食いぎみでインフルエンザだと言われ、すぐに上司に連絡をいれると、あんこうは翌日から会社を休むこととなった。それ以降、会社では毎年インフルエンザ予防を社員全員が受けるのが恒例となった。社内感染を防ぐためだった。

 

尾口は変則的だった会社の休みを利用し、病院へインフルエンザ予防を受けにいった。そして予防接種を終えると、平日の昼間で予防接種後にもかかわらず、友人と酒を飲んだ。
予防接種後だからといって身体への異変は特になかったのだが、落とし穴というものは、大抵予想できないところに掘られているものだ...
尾口は帰宅の際に、警察に職務質問を受けたのだ。だが、悪いことはしていない。休みの日に友人と酒をのんだ。ただそれだけのことだ。しかし警察はそうはとらえなかった。
尾口は職務質問を受けた際に、警察に事情を話しをしたのだが、警察は尾口が何を言っているのか聞き取ることができなかった。尾口は耳を壊してから自分の声も聞き取ることができなくなったため、徐々に滑舌が悪くなっていったのが理由だった。

警察は呂律の回っていない尾口を怪しんだ。平日の昼間から酒飲み、外をふらていて何を言ってるかわからないこの男を...。そして警察の疑いは確信へと変わる。尾口の腕にある注射のあとを見て...

 

尾口はその後、任意で事情聴取を受けたが、何とか疑いをはらせたようだ。
自分に落ち度がないから大丈夫と思っていれば、このような事態になる。交通事故みたいなものだ。だから何をするにおいても常に細心の注意を払わなければならない。尾口の悲劇を反面教師として立ち回るあんこうは、パチンコを止めた後、スロットで乱れ打っていた。
当の本人は良い台を見つけるための立ち回りだと思っての行動なのだが、それは明らかな乱れ打ちだった。
あんこうの失敗は、この時期でこのホール内に、高設定が眠っていると思いこんでの立ち回りだった。あれだけ他者のブログを読んで、あれだけ設定狙いはきついのだと感じていたのにだ。
都合27本で目が覚めた深海魚は、残り3kとあまりの数千円で、満たされぬ気持ちを埋めに飲みに行くことにしたのである。なお、この日引いたボーナスは、マイジャグ3のレギュラー1回だけであった。

 

 

 

ジェノサイド

一体あのマスクにいくら税金を使ったのだ。
コンビニに立ち寄ると、入り口に大量のマスクが置かれていた。数日前にやっと届いたマスクにもはや意味はない。あんこうはそう思った。意味がないというのは言いすぎかもしれないが、需要と供給のバランスは崩壊していると思った。しかし一方で、緊急事態宣言が解除され、人々の外出が増えてくるこれからの方が、マスクは必要なのではないかと思っていたりもした。
あんこうは山積みされた50枚入りのマスクを購入し、目的のタバコを買い忘れて餃子の王将へと向かった。ちなみに餃子の王将はパチンコではない。


瓶ビールに餃子二人前。

王将でメニューに迷うならこれを言っておけばまず間違いない。パチスロで言うところのディスクアップを打てみたいなものだ。違うか。いや大体はあっているはずだ。たとえ間違っていてもニュアンスさえ読み手が感じとれればそれでいい。

話はぶっ飛ぶが、日本人が英語を喋れないのは間違いをおそれて喋らないところにある。
どこの国の人間も、ちゃんとした英語を喋れる人はそう多くはいない。だからチャイニーズイングリッシュや、どこそこイングリッシュなどと分類されているのだ。とりあえずは伝わればそれでいい。大切なのは発信することだ。
YouTubeのコメント欄でたまに「発音w」とかコメントしている奴を見かけるが、そういう奴はどうせ何処ぞの田舎の山奥でパソコンにかじりついてはマス掻いて一生を終えるやつなのだから、もしそういうコメントで気にしているYouTuberが何かの間違いでこれを読んでいたら気にしなくていい。
と、あんこうは思っている。

 

ビールで餃子を流し込み、今後ダイエットをしているなどとは公言しないでおこうと誓ったあんこうは、その足で古本屋へ向かった。英語の発音や文法を学ぶための教材を買いにだ。嘘だ。
以前から友人に勧められていた小説を買いに行ったのだ。タイトルは「ジェノサイド」。これがやたらと面白いらしい。最近の言い方で言えばバチクソおもろいってやつだ。
あんこうは久しぶりに小説を買った。最後に読んだ小説は、タイトルは忘れたが、ジャンルはサスペンスホラー的な位置付けのもので、それがマジの胸糞グロ小説だった。
今回オススメされた小説は戦争ものと聞き、あんこうは久しぶりの小説に少しワクワクして家に帰った。このときすでにスロットで負けたことは忘れていた。

 

 


エピローグ

缶ビールを片手に小説を読んでいると、あんこうは小説風にブログを書いてみたくなり、プロローグを読み終えた時点で本を閉じ、パソコンを開いた。
薄い内容の実践しか書くネタがなかったため、タイトルをもろパクりし、ねちねちと話を引っ張っていった。そして勢いで前編を書き終えると、すでに飽きが生じていたことに気づいた。しかし何とかここまで書き上げることに成功し、少しほっとしている。
書き上げてから一通り目を通してみて思ったのは圧倒的に読者ワーストであることだったが、それは今後の課題としてぼちぼちやっていこうと思う。

 


では、、

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